映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル」感想レビュー - ヒーローフィギュアをレビュー!

映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル」感想レビュー

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今回は
映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル」の感想レビューです。

※完全なネタばれなので、これからご覧になる方はご注意下さい。








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1979年放送のアニメ
「機動戦士ガンダム」でキャラクターデザインを担当した「安彦良和先生」が、
2001年から2011年まで雑誌「ガンダムエース」で連載したコミック
「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」をアニメ化した
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル」を映画館で鑑賞しました。

今回のアニメ版は、
ジオン独立戦争以前の歴史を描いた原作の「過去編」と呼ばれるパートを映像化したものです。

以下が「あらすじ」と「感想」です。

※完全なネタばれなので、これからご覧になる方はご注意下さい。
また、
うろ覚えのため実際の作品の内容と異なる記載がありますがご容赦願います。





※動画投稿者の方へ、ありがたく使わせて頂きます。



(あらすじ)


「U.C.(宇宙世紀)0079」、
「地球連邦政府」に対し「ジオン公国」は宣戦を布告する。

「ジオン公国軍」は
「地球連邦軍本部ジャブロー」にスペースコロニーを落下させる
「ビリティッシュ作戦」を決行するが失敗に終わる。

その出来事を経て「サイド5 ルウム宙域」では、
「地球連邦宇宙軍総司令官」の「ヨハン・イブラヒム・レビル」率いる「連邦軍艦隊」と
「ジオン公国軍艦隊」との戦いが繰り広げられていた。

3倍の戦力を誇る「連邦軍艦隊」は「ジオン軍艦隊」を圧倒する。

「ジオン公国軍宇宙艦隊総司令」の「ドズル・ザビ(声:三宅健太さん)」は、
専用旗艦「ムサイ改型ワルキューレ」内から、
散って逝く兵士達に対し涙ながらに惜別の言葉を掛けていた。

「連邦軍」側が自軍の勝利を確信したその時、
「シャア・アズナブル(声:池田秀一さん)」の駆る「ザクⅡ」が現れ、
通常の「ザク」の3倍の速さで戦場を駆け巡り
瞬く間に「連邦軍艦隊」の戦艦5隻を撃破してしまう。

「シャア」は自らの指揮下にある
「デニム(声:大畑伸太郎さん)」に的確な指示を与える。

その様子を窺っていた
「ガイア(声:一条和矢さん)」
「オルデガ(声:松田健一郎さん)」
「マッシュ(声:土屋トシヒデさん)」等「黒い三連星」が「シャア」の後に続く様に、
「サラミス」を撃破し、「レビル」を捕獲する。



時代は遡り「U.C.0068」。

地球から最も遠い月の裏側に位置する「サイド3」では、
圧政を行う地球連邦に対する人々の独立意識は非常に強いものであった。

そんな中若き思想家「ジオン・ズム・ダイクン(声:津田英三さん)」が現れ、
「宇宙に進出した人類は、その新たな環境に適応した形質を獲得し、新人類に革新しうる」
と説く。

彼は、
新たな人類となったスペースノイドを「ニュータイプ」と呼び、
地球のアースノイドを凌駕する存在としてそれ相応の権利を主張する。

「ダイクン」の説はコロニーの住民等の希望となり、
それはやがて反地球連邦的意識を植え付ける事となった。

「ダイクン」は、
「ジンバ・ラル(声:茶風林さん)」を当主とする「ラル家」と、
「デギン・ソド・ザビ(声:浦山迅さん)」を当主とする「ザビ家」を後ろ盾とし勢力を拡大し、「サイド3」の「ムンゾ」に限定的自治政府を樹立する。

「ダイクン」は「ムンゾ自治共和国国民議会初代議長」に就任し、
「デギン」は「副議長」に就任する。

「ジンバ」は、
「ダイクン」を党首に置く「ムンゾ」の主流政党「ジオン党」内で
重鎮として強い影響力を持つ事となる。

しかし党そのものは、
「ラル派」と「ザビ派」の二大派閥による権力争いの状態となってしまう。

また、
地球連邦は「ムンゾ」に自治権は認めたものの、
領域・人民・主権の三要素を満たす国家としては承認せず、完全独立を許可していなかった。

「ムンゾ」内には、治安維持を目的とした地球連邦軍の部隊が派遣され駐留していた。


ある日の晩、
「サイド3」にある「ムンゾ自治共和国」内にある「議長公邸」では、
「ジオン・ズム・ダイクン」が明日の演説の草稿を練っていた。

「ダイクン」の愛人である「アストライア・トア・ダイクン(声:恒松あゆみさん)」は、
幼い「キャスバル・レム・ダイクン(声:田中真弓さん)」
「アルテイシア・ソム・ダイクン(声:潘めぐみさん)」兄弟が既に就寝中である事を告げるが
相手にされない。

「ダイクン」は、
宇宙へ進出した人々の革新を説き、
地球連邦政府からの完全独立を地球圏に向けて宣言するための名言を模索し続けるが
スランプ状態であった。

休息を薦めた「アストライア」は、「ダイクン」に恐ろしい形相で睨まれ立ち尽くす。

さらに「ダイクン」は
「アストライア」の制止を振り切り寝室へと入り、就寝中の「アルテイシア」を抱き上げる。

夢現の「アルテイシア」を抱締めながら「ダイクン」は涙を流す。

その様子を「キャスバル」は不満げな表情で見ていた。


そして議会当日、
壇上に立った「ダイクン」は突如倒れ、そのまま息を引き取る。

知らせを受けて「アストライア」「キャスバル」「アルテイシア」は
「ダイクン」の元に駆け付ける。

父親の亡骸を目の当たりにした「アルテイシア」は絶叫する。

「ムンゾ自治共和国議会」の議事堂周辺には、
「ダイクン」の演説が中止された事に動揺した民衆が詰めかける。

さらに「地球連邦によりダイクンが暗殺された」とのデマが流布し、
民衆の困惑に拍車を掛ける。

悲しみに沈む「アストライア」に対し、
「デギン」は「ダイクン」の今際の際に後事を託されたと明かす。

今後「ザビ家」が遺族を支援するとの「デギン」の申し出に、
「アルテイシア」は感謝の意を表する。

その様子を物陰から「ジンバ」が窺っていた。

「デギン」が退室後、
「ジンバ」は「アストライア」「キャスバル」「アルテイシア」に対し、
「ザビ家」が「ダイクン」を暗殺し、議事堂の外の民衆にデマを吹き込んだに違いないと訴える。

「ダイクン」亡き後の政権を握り、
「ザビ家」との政争に勝利する腹づもりの「ジンバ」は、
「アストライア」「キャスバル」「アルテイシア」を自らの邸宅に保護する事を進言する。

「アストライア」からの了承を得た「ジンバ」は、
息子の「ランバ・ラル(声:喜山茂雄さん)」を先導役として、邸宅に向かわせる。

議事堂の外では、
地球連邦軍部隊による、デモ隊の一掃が行われ大混乱していた。

「ランバ」は親子を乗せた車を誘導し、順調に邸宅へと向かっていた。

しかしその道の途上で、
「ランバ」の一行は興奮状態の群衆に取り囲まれてしまう。

「ランバ」の威嚇射撃も群衆には無効で、車内の親子は恐怖に陥る。

その時、
「デギン」の四子「キシリア(声:渡辺明及さん)」率いる「ムンゾ保安部隊」が現れる。

「ランバ」に対し
「貸し借り無しだ!」
と告げた「キシリア」は、部下等と共に瞬く間に群衆を退散させてしまう。

事態を収拾させた「キシリア」は、
「アストライア」に挨拶し、「アストライア」は「キシリア」に感謝する。

しかし「キシリア」は、
「ダイクン」の遺族が「ラル家」の元に運ばれるのを見過ごしたとして、
「デギン」の次男で「ジオン党国民運動部部長」である「サスロ・ザビ(声:藤真秀さん)」に
責められる。

「キシリア」は、
あの場で「ランバ」とやり合う事は得策ではないと判断した旨を伝えるが、
「サスロ」の怒りに触れ鉄拳制裁を受ける。

「デギン」の三男で「ムンゾ防衛隊」の少佐でもある「ドズル・ザビ」は、
「サスロ」にやり過ぎだと訴えるが、兄に睨まれ引き下がってしまう。

2人の兄が去った後、
「キシリア」は怒りの形相となる。


その後日、
「ダイクン」の国葬が執り行われ、
式場には「ダイクン」の遺族、「ラル家」の親子、
長男で「ジオン党政治部部長」の「ギレン・ザビ(声:銀河万丈さん)」
・末息子「ガルマ・ザビ」を含めた「ザビ家」一同が参列していた。

「ガルマ」は同い年の「キャスバル」の存在に気付き、好感を示すが素っ気ない態度を取られる。

「ダイクン」の亡骸を葬送する車列の中で、
「ドズル」は「サスロ」に対し、先日の「キシリア」に対する仕打ちについて触れる。

「ドズル」の見かけによらない人の良さを批判した直後、
「サスロ」の体は突如爆発する。

後続車からその様子を目の当たりにし、怯える「ガルマ」を「キシリア」は一喝する。

炎に包まれた車から、重傷の「ドズル」が姿を現す。

やがて「サスロ」の爆死は「ラル家」の仕業であるというデマが広がった事により、
一気に国民は「ザビ家」に傾倒する様になり、「ラル家」の権威は失墜してしまう。

マスコミが「ザビ家」の思惑通りの報道を行っている事に怒り混乱状態の「ジンバ」をよそに、「ランバ」は「アストライア」に呼び出される。

邸宅前に「ラル家」を非難するデモ隊が押し掛けた事に、
「ダイクン」の遺族が不安を感じていると感じた「ランバ」は、
必死に親子を落ち着かせようと明るく振る舞う。

すると「ランバ」は「アストライア」から、
「アルテイシア」が議長公邸に置き去り状態の愛猫「ルシファ」の事を
心配している旨が伝えられる。

それを聞いた「ランバ」は
「アルテイシア」を抱え上げ、
自分が「ルシファ」を保護する事を約束する。

「アルテイシア」はうれしさの余り、「ランバ」に抱きつきキスをする。

「ランバ」は「ドノバン・マトグロス(声:小形満さん)」等
「ムンゾ防衛隊」の部下達を引き連れ、「ルシファ」の回収へと向かう。

部屋の窓から「ランバ」達を見送った直後、
「アルテイシア」は「ルシファ」が初対面の相手を引っ掻く癖がある事を伝えるのを
忘れていた事に気付く。

一方「ザビ家」では、
「デギン」が最早自分達が「ダイクン」の継承者である事は確実と得意気な様子であった。

すると「デギン」と「ギレン」の元に、奇跡的に一命を取り留め治療中だった
「ドズル」が現れる。

「サスロ」を殺害した「ラル家」に対する復讐を誓う「ドズル」であったが、
興奮の余り拳をぶつけ合わせて全身に激痛が走る。

このまま邪魔者を一掃する事を進言する「ギレン」に対し「デギン」は、
勝者の特権として相手に逃げ道を与える事も必要と告げる。

「デギン」から腹芸を覚える様諭され、「ギレン」は困惑する。

「ラル家」を批判し「ザビ家」を崇拝する民衆が大多数を占めた状態の夜の町に、
酔っ払いに変装した「ランバ」が現れる。

「ランバ」は、「ムンゾ防衛隊」や「連邦軍」の兵士が集う
「クラブ・エデン」にやって来る。

店の警備の手伝いをしていた「ムンゾ防衛隊」の少尉「タチ・オハラ(声:北沢力さん)」は、
現れた「ランバ」に、店の歌手「クラウレ・ハモン(声:沢城みゆきさん)」を
これ以上問題に巻き込まないでほしいと訴える。

しかし「ランバ」は彼女の協力が必要と、「タチ」を圧倒し入店する。

店のバーテンダーであり元「ランバ」の部下であった「クランプ(声:近藤浩徳さん)」は、
接客中の「ハモン」を呼び出す。

奥の部屋に通された「ランバ」は、広い人脈を持つ恋人の「ハモン」に、
「ジンバ」「キャスバル」「アルテイシア」の地球への脱出の協力を依頼する。

「ハモン」は「サイド3」のドッキングベイに勤務する「タチ」の協力も得て、
3人の脱出計画に参加する事に同意する。

同じ頃「ラル家」の邸宅を「キシリア」が訪れ、
「キャスバル」との面会を要求する。

要求を拒否すれば強攻手段に打って出ると告げられ、
邸宅内は大混乱となる。

すると事態を察した「キャスバル」が、
「キシリア」との面会を許可する。

「キャスバル」と「キシリア」は、邸宅内の一室に2人きりの状態で面会を行う。

「キシリア」は今「ムンゾ」の街で起きている混乱の原因は「ラル家」による
「サスロ」の暗殺であり、
そのさらなる原因は、「ラル家」が「ダイクン」の遺族を匿った事にあると自論を唱える。

それに対し「キャスバル」は毅然とした態度で、
全ての原因は「ザビ家」による「ダイクン」の暗殺であると反論する。

一瞬たじろぐ「キシリア」であったが、再び強気な態度で、
「ダイクン」の遺族が「ラル家」を離れ元の議長公邸に戻れば、町の混乱も鎮圧し、
「ラル家」への攻撃をやめる事を提案する。

それに対し「キャスバル」は、
たとえ「サスロ」の暗殺に関する「ラル家」の疑惑は不問になっても、
「ダイクン」暗殺に関する「ザビ家」の疑惑について、自分は絶対に不問にしない事を告げる。

すると「キシリア」は「キャスバル」をソファにねじ伏せ手錠をかけ、
今や「ザビ家」の権限により、
「ダイクン」の遺族の身柄を意のままにする事ができると告げる。

しかし「キャスバル」は、
いずれは自分が「ザビ家」を従える立場になると反論し、
「ダイクンの息子」として手錠を外すよう「キシリア」に命令する。


後日「ザビ家」内で、
囲碁の練習をする「ギレン」に、「キシリア」は「キャスバル」とのやり取りについて報告する。

「ギレン」から、
先日の失態の名誉挽回のために出過ぎた真似をしたと指摘され、
「キシリア」はそれを否定する。

「ギレン」から、
余計な事はせずに「サスロ」の冥福を祈る様含みのある言い方をされた「キシリア」は口を紡ぐ。


「キシリア」の要求に従い、
議長公邸に舞い戻った「アストライア」「キャスバル」「アルテイシア」等を、
「ダイクン」の正妻「ローゼルシア・ダイクン(声:一城みゆ希さん)」が出迎える。

「ローゼルシア」は「アストライア」と1対1となり、
既に議長公邸は自分の物となっているため、
傍に建つ「思索の塔」で暮らすよう告げる。

「ローゼルシア」は自分が子供を産む事ができず、
「クラブ・エデン」の歌手であった「アストライア」が「ダイクン」に見初められ
「キャスバル」と「アルテイシア」を産んだ事により厚遇されて来たと恨み言を投げつける。

不慮の病を患う「ローゼルシア」は、
恨み言を述べる途中で体調を崩す。

異変を察し駆けつけた部下に介抱され落ち着きを取り戻した「ローゼルシア」は、
今夜一晩親子3人塔で過ごし、明日から「アストライア」1人を塔に幽閉する旨を告げる。


同じ頃邸宅に戻った「ランバ」は、
荒れ果て無人となった邸宅内の様子を目の当たりにする。

状況が飲み込めない「ランバ」の前に、秘書に変装した「ハモン」が現れる。

「ハモン」は「アストライア」「キャスバル」「アルテイシア」が議長公邸に戻り、
「ローゼルシア」により「アストライア」が幽閉されるであろう旨を告げる。

最早一刻の猶予もないと悟った「ランバ」は、
「ジンバ」「キャスバル」「アルテイシア」の地球への脱出計画を決行する事を
「ハモン」に告げる。

邸宅内の隠し部屋に身を潜め、すっかり無様な姿と化した父「ジンバ」に、
「ランバ」は愛想尽かしを言う。


その日の晩「アストライア」は、
「ローゼルシア」からの監視役に聞かれぬ様、
「キャスバル」「アルテイシア」を塔の先端に連れて行き脱出計画を伝える。

母と離れ離れになる事を拒み駄々をこねる「アルテイシア」に対し、
「アストライア」は地球の自然の素晴らしさ等を教える。

そして、
「アルテイシア」が地球でいい子にしていれば、
月が100回満ち欠けを繰り返した時迎えに来る事を約束する。

母の言葉を聞き、「アルテイシア」は気持ちを何とか落ち着かせたものの、
「キャスバル」は母の覚悟を悟り暗い表情をする。

親子は塔内のベッドで添い寝する。


翌日、
議長公邸に「連邦軍」の軍服姿の「ハモン」が
「RTX-65 ガンタンク初期型」と共に現れ、
特命により「キャスバル」「アルテイシア」の身柄を保護すると
「ローゼルシア」の部下達に告げる。

母から事前に名を聞いていた「ハモン」である事を確認し、
「キャスバル」「アルテイシア」は「ガンタンク」の頭部に乗り込む。

「ローゼルシア」の部下達が混乱するのを尻目に、
「ガンタンク」は急ぎ議長公邸を離れ、ドッキングベイへと向かう。

「キャスバル」「アルテイシア」は「ガンタンク」の頭部から、
涙ながらに塔の上から2人を見送る「アストライア」に別れを告げる。

建物を破壊しながら、ドッキングベイへと一直線で向かう「ガンタンク」であったが、
そのコクピット内で、雇われたならず者達が
「ハモン」に対し報酬の上乗せを要求し出す。

体まで要求して来るならず者の片方を「ハモン」はねじ伏せ、
もう片方にこのままドッキングベイへ向かう様脅す。

「ガンタンク」の頭部内で、
「キャスバル」「アルテイシア」は「ハモン」に渡された服に着替える。

「キシリア」は寝室から「ガンタンク」が町を爆走する光景を目の当たりにする。


同じ頃、
「ハモン」等の「ガンタンク」の暴走を知った「連邦軍」は部隊を現場に向かわせようとするが、「ランバ」等の妨害工作に遭って立ち往生を強いられる。

しかし、
「ハモン」等の「ガンタンク」の進行方向に、
既に「ガンタンク」「61式戦車初期2型」の部隊が待機していた。

すっかり臆病風に吹かれたならず者を押しのけ、
「ハモン」は「ガンタンク」の主砲のトリガーを押そうとする。

しかし、
その直前に頭部からでも機体を操縦できる事に気付いていた「キャスバル」が、
「ハモン」より先に主砲を発射してしまう。

主砲の直撃を受け、連邦軍部隊の「ガンタンク」は爆散する。

目の前の部隊は自分や母の敵だと解釈した「キャスバル」は、
次々に連邦軍の「ガンタンク」を破壊して行く。

その傍らで「アストライア」の言葉を思い出した「アルテイシア」は、
「キャスバル」を制止する。

さらに進行先で待機していた連邦軍部隊に、
「ドズル」は向かって来る「ガンタンク」に「ダイクン」の遺児が乗っている事を告げ、
攻撃の中止を求める。

しかし、
構わず撃破せよと言う連邦軍の上層部の命令を知らされ、
怒りの余り興奮した「ドズル」の顔の傷の縫合が切れてしまう。

顔中血まみれの「ドズル」に、「ギレン」からの通信が入り、
「ダイクン」の遺児を含め、全て無視する様告げらる。

肩透かしを食らって立ち尽くす「ドズル」の前で、
連邦軍部隊による「ガンタンク」への攻撃が開始される。

「ハモン」「キャスバル」「アルテイシア」「ルシファ」等は
間一髪機体から飛び降り難を逃れる。

その直後、
3人と1匹は「ランバ」の車と合流し、
ドッキングベイへと向かう。

地球行きのシャトルに搬入されるコンテナに
「ジンバ」「キャスバル」「アルテイシア」「ルシファ」が潜り込む。

何とか出発時刻に間に合ったと、時間稼ぎをしていた「タチ」は安堵するが、
「ルシファ」の鳴き声がコンテナから漏れてしまう。

咄嗟に「タチ」は他の職員の目をごまかそうと奮闘し、
その様子を「ランバ」「ハモン」は離れた場所から不安げに眺めていた。

何とかコンテナがシャトルに搬入されたのを確認した直後、
「ランバ」「ハモン」の前に「キシリア」率いる保安隊が現れる。

今からでもシャトルの発射を中止しコンテナの中身を確認できると告げる「キシリア」に対し、「ランバ」は飄々とした態度を取る。

結局「キシリア」は、「キャスバル」等の脱出については見逃す代わりに、
「ランバ」と「ハモン」にそれ相応の処分を与える事を告げる。

シャトルが宇宙空間に出た事を確認し、
「キャスバル」「アルテイシア」「ルシファ」はコンテナの外へと出る。

シャトルの倉庫内の窓から、
宇宙空間、「サイド3」、月、地球を目視し、「アルテイシア」は興奮するが、
「キャスバル」は平然を装う。

出発の直前「ハモン」と交わした言葉を思い起こした「アルテイシア」は、
母「アストライア」との約束の真意を悟り悲しい表情を浮かべる。

3人と1匹を乗せたシャトルは順調に地球へと向かって行った。




(感想)


まず、
本作で良かった点については以下の通りです。


総作画監督「西村博之氏」が苦労されたとコメントしていましたが、
その甲斐もあり、「安彦良和先生」のキャラクターのイメージが、
忠実に映像化されていると感じました。

こちらもコメントにありますが、
とにかくキャラクターの表情や目線にこだわりが感じられ、大変印象的でした。

またメカニカル総作画監督「鈴木卓也氏」がコメントされている様に、
CGで描かれた「ガンタンク」には重量感があり、
下半身のサスペンション等細かい動きが盛り込まれ、かなり迫力を感じました。

いつの頃からが「ロボットアニメ」の中のロボットがCGで描かれる様になり、
当初は人物や背景とミスマッチで浮いている印象が否めませんでした。

しかし今回の「ガンタンク」を含めた登場する戦車等のメカは、
人物や背景としっかりマッチし、存在感がありました。

冒頭の「ルウム宙域の戦い」もスピード感があり、大変迫力がありました。


そして本作では、テレビ版・劇場版の「ファーストガンダム」では、
各キャラクターの回想場面等でさらりと触れられた程度の
「ジオン独立戦争以前の物語」が描かれている点が何よりも見所でした。

後に「シャア・アズナブル」となる「キャスバル」と、
「セイラ・マス」となる「アルテイシア」を中心にドラマが描かれ、新鮮でした。

「キャスバル」については、
後の「ファースト」「Z」に無理なく繋がる様に、
安易に感情を表に出さないキャラとして描かれていました。

一方の「アルテイシア」については、
「ファースト」の「セイラ」のイメージとは正反対のキャラとして描かれていた様に思えます。

「ファースト」の「セイラ」のイメージと言えば、
美人の反面ツンとしていて無愛想なキャラという感じでした。

それに対し今回の作品では、
「ローゼルシア」にアカンベーをする等、
「アルテイシア」がお茶目でかわいらしく描かれていました。

「西村氏」もコメントしていますが、
本作では全体を通して「アルテイシア」は美少女顔ではなく、
白目を向いた様な変な顔をしていました。

こちらも「ファースト」のイメージでは想像しがたいもので、強く印象に残りました。

また、
今回の設定では「アルテイシア」は、
「ダイクン」の死により漂う暗いムードを明るくする
ムードメーカーとしての役割を担っていたそうです。

これも既存の「セイラ」のイメージとはかけ離れて大変新鮮に感じました。

「ファースト」の序盤で平手打ちされた「カイ・シデン」が、
「お高くとまりやがって…」
と「セイラ」に言っていましたが、
本作の「アルテイシア」は誰に対しても分け隔てする事無く接していました。

特に我儘娘的な描写もなく、
連邦軍の「ガンタンク」を攻撃する「キャスバル」を涙ながらに止める場面では、
優しい印象を受けました。

既存の作品では、
「セイラ」は表面的な優しさを殆ど見せる事がなかったため、こちらも新鮮に映りました。

無論過去の作品でも
「セイラ」の優しさの片鱗を垣間見れる場面がありました。

「機動戦士ガンダムZZ」では、
主人公「ジュドー・アーシタ」の妹「リィナ・アーシタ」を密かに救出後看護し、
最終回では兄との再会を躊躇する「リィナ」の背中を優しく押していました。

今後の「THE ORIGIN」の中で、
「アルテイシア」が如何なる経緯を経て、
「ブライト・ノア」が評していた聡明な女性へと変化したかが描かれて行く事と思います。


本作では、
「キャスバル」「アルテイシア」以外にも、
「ファースト」でお馴染みのキャラ達が深く掘り下げられて描かれていました。

特に「ザビ家」の面々の描写に力が入っていた様に感じました。

まず「デギン」は、
既に重鎮となっていた「ファースト」に比べ、活発な印象を受けました。

「ファースト」では父親と対等に議論していた「ギレン」が、
父親の一言で圧倒される等、まだ初々しい印象を受けました。

また、
囲碁等ジャポニズムに興味があるという新たな一面も加わっていた点も新鮮でした。

「ファースト」でも部下や家族思いの一面を見せていた「ドズル」が、
「サスロ」にお人好しと性格を批判される場面は、説得力がありました。

「ファースト」ではアイマスク(?)姿の狡猾なキャラのイメージが強かった「キシリア」が、若々しく快活なキャラに描かれている点が新鮮でした。

「ファースト」では悲哀なキャラだった「ガルマ」が、
眼前で起きた爆破テロに動揺し「キシリア」に一喝される軟弱者として描かれている点も
印象的でした。

そして、
「ファースト」では「グフ」を駆り「ガンダム」と一騎打ちする場面や、
「アムロ」等の前で自爆し最期を遂げる場面が印象的な「ランバ・ラル」が、
まだ軍人として初々しい姿で登場する場面が印象的でした。

「アルテイシア」をあやしたり、
「連邦軍部隊」を足止めする際の、とぼけた振る舞いをする場面も新鮮でした。

同じく、
「ファースト」では戦場で「ランバ」と行動を共にする場面が印象的な「ハモン・ラル」が、
頼もしい歌手「クラウレ・ハモン」として大活躍する姿が強く記憶に残りました。

過去の作品で名前が度々登場していた「ジオン・ズム・ダイクン」が、
登場時間がごくわずかながらも映像化された点も見所だと感じました。

それ以外にも、
「キャスバル」「アルテイシア」の母親の「アストライア」、
「デギン」の次男「サスロ」、
「ファースト」で名前のみ登場した「ジンバ」等のキャラが
新たに映像化された点も見逃せませんでした。


それ以外にも、
「ドズルの顔の傷の由来」が描かれた点も興味深く感じました。


冒頭で、
「赤い彗星のシャア」の名が広く知れ渡るきっかけとなった
「ルウム宙域の戦い」が描かれた点も魅力的でした。


「ファースト」でお馴染みのBGMが流れた事も感無量でした。

そして、
幼い「セイラ」が「ランバ=ラル」にキスしたり、
全裸の「キシリア」が登場する場面等、
批判や誤解を避けるため表現の委縮が増える中、
思い切った事をしているという印象を受けました。



続いて、
本作で残念に感じた点については以下の通りです。



今回、
「キャスバル」役の「田中真弓さん」をはじめ、
「デギン」「ドズル」「キシリア」「ランバ・ラル」「ハモン」等のキャラの声を、
オリジナルである「ファースト」版の声優さんとは全く似ていないものの、
新たな声優の皆さんが担当し健闘していたと実感しました。

公開前は、
可能な限りオリジナル版の声優さんに声を入れてもらえる事を期待していました。

結局ギャラ等の問題か、
「シャア」役の「池田秀一さん」、
「ギレン」役の「銀河万丈さん」以外は実現しませんでした。

しかし、
新たな声を吹き込まれた各キャラは皆新鮮な印象で、
最初は感じた違和感も、鑑賞する内に消えてしまいました。

逆に、
オリジナルの「銀河万丈さん」演じる「ギレン」が、
「ザビ家の兄弟」の中で1人声が老け過ぎの印象が否めず、弱冠違和感がありました。

「池田さん」と「万丈さん」が参加してくれた事はもちろんうれしいのですが、
他のお客さんの反応も微妙でした…


また、
「ルシファ」の慌てぶり等、随所に盛り込まれたギャグの描写については、
好き嫌いが分かれるかもしれないと感じました。

ただ、
「ファースト」では「ジャブロー」で蛇がギャグ漫画風に逃げ出す描写があり、
「Z」では主人公「カミーユ・ビダン」の表情が崩れたりする描写がありました。

個人的には、
決して今に始まった演出ではないと受け止めています。


そして、
創作物の話では枚挙にいとまがありませんが、
既存の作品と比較すると矛盾に感じてしまう箇所がいくつかありました。

劇中では「ギレン」が勘付いていると思しき描写がありましたが、
「サスロ」を暗殺した犯人は「キシリア」の様でした。

しかし「キシリア」は、
「ファースト」のクライマックスで、
「父親殺しの男が…」
と「ギレン」を殺害しました。

「サスロ」を殺害したのが「キシリア」ならば、
父親殺しと「ギレン」を批判する流れは不自然に見えると思います。


同じく、
「ファースト」で「キシリア」は「シャア」に、
「キャスバル坊やと遊んでやった」
と言ってたと思いますが、今回の2人のやり取りは、
とてもそんな穏やかなものではありませんでした。

まあ、
今や個人が一生かけても全てを網羅する事は絶対に不可能な程に、
「ガンダム」のコンテンツは膨大な数となってしまいました。

そのため作り手に対し、
全てを把握した上で新作を制作する事を要求する事は酷かもしれませんね。



それと、
映画本編についてではありませんが、
パンフレットの価格がかなり割高な点が納得できませんでした。

上映中の作品の中では1番高額でした。




少し残念な点はあったものの、
以前から抱いていた
「シャアを主人公にしたファーストガンダムの前日譚のアニメがあればいいのに…」
という願いが叶った点については、素直に喜びたいと思います。


「ファーストガンダム」制作当時は、
悪役でありながらキャラの描写に力が込められていた「シャア」に対し、
周囲は難色を示したそうです。

それがここまで人気キャラとなるとは誰も予想できなかったでしょうね。


OVA「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」が完結し、
「宇宙世紀」を舞台にした
「ガンダム」の新作OVAの期間限定上映は暫くないものと考えていました。

しかし、
大して間を置く事無く
本「THE ORIGIN」シリーズが新たに幕開けしました。

事前の予告を見た時は消極的でしたが、
いざ公開が始まると興味が湧き、
今回映画館に足を運ぶ事となりました。

率直な感想としては、
個人的にも最初から最後まで退屈する事なく鑑賞でき、あっという間の約1時間でした。

「THE ORIGIN」は4部構成をとなる予定だそうですが、
好評であれば「UC」の様に延長されるかもしれませんね。

ただ願わくば、
「UC」の様にいちいち冒頭にそれまでの粗筋を一からおさらいするのは
やめてほしいと思います…


本「THE ORIGIN」により、
「ファーストガンダム」本編前の「シャア」の物語が描かれる事になりましたが、
それ以外の空白期間における「シャア」の物語の映像化にも期待したくなりました。

個人的には
「ファースト」と「Z」の間の空白期間が舞台の
コミック「機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像」を希望したいと思います。

「シャア」を主人公に
「ハマーン・カーン」が悪女と化すまでの経緯が描かれた作品ですが、
若手の声優さんが声をあてた少女時代の「ハマーン」を経て、
お馴染みの「榊原良子さん」の「ハマーン」になる展開を希望します。

ただ「榊原さん」は「新訳Z」の時点で、
かなり声の印象が変わっていたので、どうなるか少し不安も感じます。

そして何よりも、
「池田秀一さん」がどこまで「シャア」の声を演じ続けられるのかが気になります。

「ファースト」で一緒だった「永井一郎さん」「鈴置洋孝さん」等ベテランの声優の方々が
次々に他界されているので、やはり心配です。

どうか本「THE ORIGIN」の完結編まで
「池田さん」の声の「シャア」で通してほしいと思います。

無論「池田さん」にもっともっと長生きして頂いて、
現役で活躍し続けられる事を願っております。


本編上映終了後、
2015年秋に
第2部「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅱ 哀しみのアルテイシア」
が公開予定との予告が出ました。

「モビルスーツ開発秘話」
「キャスバルとアルテイシアの別れ」が描かれる様です。

「アムロ・レイ」
「ミライ・ヤシマ」
も登場する様ですが、おそらく声は「古谷徹さん」「白石冬美さん」ではないでしょうね。

それでも今から楽しみにしたいと思います。


さてさて、
今後の「THE ORIGIN」では、
成長した「アルテイシア」の声は誰があてるのかも気になります。

オリジナルの「井上瑤さん」は既に他界されているので誰が適任でしょうか。
(「新訳Z Ⅲ」では既存の音声の使い回しで「セイラ」が登場しました。)


今回の「潘めぐみさん」が引き続き演じるのでしょうか?

何でも「潘めぐみさん」は幼少の頃、
「井上瑤さん」に会われた事があるそうです。

その時「井上さん」に優しく接された事が強く記憶に残り、
そのまま「井上さん」の人柄と「セイラ」の役が重なり合って見えたそうです。

それに対し、
「ファーストガンダム」で「ララァ・スン」の声をあてた母「潘 恵子さん」から
「あなたは瑤ちゃんにはなれないのよ。」
「思いのままに好きな様に演じなさい。」
と言われたそうです。

同じく「池田秀一さん」からも
「あなたの思うアルテイシアを演じなさい。」
と言われたそうです。

そういう経緯があったためか、
今回「潘めぐみさん」は「アルテイシア」の役を生き生きと演じられていたと感じました。

このまま
「潘めぐみさん」が成長後の「セイラ」を引き続き演じてもいいと個人的には思いますが、
果たしてどうなるのでしょうか?


何がともあれ、
シリーズは始まったばかりのなので、
今後の続報に期待したいと思います。


大変長文となりましたが、
今回はこれまで





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